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【ウマ娘】セイウンスカイSS 「んー……こっちかなぁ……。」

  • Posted by: 大蠍
  • 2021-05-31 Mon 08:02:20
  • ウマ娘
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「んー……こっちかなぁ……。」
部屋で1人液晶とにらめっこしながらキーを叩く。
休日なのに何やってんの?と担当ウマ娘に見られたら言われているであろう格好になんとも情けなくなりながら作業を続ける。
「でも来週末のレース考えると今日終わらせないとめんどくさいしなぁ……。」
そうぼやくとなんだか惨めな気持ちになってくるので手を早めることにする。
そのおかげか作業はそれなりに好調に進み──
「……終わった、か?でもこれから昼の準備とかにはちょっと遅いな……。」
正午を少し過ぎた頃に終わりを迎えた。
まぁ、カップ麺の買い置きはあるしそれでサクッと済ませるか…などと易きに流れようとしていると──
『ただいま〜。』
『お、お邪魔します!』
と聞き慣れた声と聞き慣れない声が玄関の方から聞こえてくる。
……カップ麺はまたの機会になりそうだ。

「やっほ~。暇してるよね?」
「急だな?…ちょうど暇したところだけども」
「うんうん、だと思った。……あ、紹介するねこちらは──」
「ニシノフラワーです!急にお邪魔して──」
「いいのいいの気にしなくて~。フラワーはそこ座って座って~。……トレーナーはお茶、出して?」
いきなりの来客に戸惑いながらも言われるがままにお茶を出して話を聞く。
「……選抜レース?」
「はい。」
「そ、なんか悩んでるみたいでさ?力になってあげたいな~って」
「とは言っても……スカウトするかどうかはレースで力を見せてもらわないと、だしな」
「……そうですよね」
「え~?私の時みたいに──」
「それはそれ、これはこれ。第一今の俺に二人も三人も担当出来る余裕はない」
「ケチ~。」
「あ、いえ!そういう事をお願いしに来たわけじゃ無くって……。」

「ほへ?」
「なんだその間抜けな返事は……。」
「…別にいいじゃん。…で、フラワーはどう言う事を聞きに来たんだっけ?」
「いや…スカイが連れてきたんだろ…?」
私は選抜レース関連で質問があるって言われたから連れてきただけだよ?等と白々しく言ってくるので、うりうりとやや粗雑に頭を撫でる。
髪が崩れる……と何故かしおらしくなるスカイを放っておいて先程の続きを話してもらうと──

「あー……。複数からお誘いがあった、と……」
「……はい。こういう事がある、とは聞いていたんですけど……自分でなるとどうすればいいのか……」
類稀な実力を見せたウマ娘への複数からのスカウト。まあ左程珍しいものでも無いが──
「確かによく考えた方がいいかもな」
「へ?なんで?……一番有名なところとかでいいんじゃない?」
「……まあそういう考え方もあるけども──」
やっぱり人間関係だから合う合わないの要素は大きいよ、と答える。
なるほど~。と言う担当ウマ娘を示しながら俺達みたいな例もある訳だしな、と言ってみる。

「……でもそういうのってどうやって知るんですか…?」
「…勘?」
「勘で俺選んだの?」
「……言い方次第ではそう、かな?」
「…少し凹むな?まあ、真面目な話になるけど……人柄とかは知れないよ大概は。」
だからチーム移籍とかもあったりする訳だし、そう答えるとフラワーは──
「な、なら……。選抜レースの前に声を……かけてくださって、レースにむけてアドバイスをくれた人とかは……」
「…どこかで聞いた話だね。……トレーナーさん?」
「…どこかで聞いた話だな。……スカイさん?」
「やっぱりお二人もそういう出会いで……」
「「やっぱりって?」」
……話が逸れるのを察知して急いで軌道修正を図る。
「まあ今の話は置いておくにして……でも、そういう事があるならその人でいいんじゃないか?」
それそこ最悪担当契約を解除とかもあるし、等と口にすると少し顔が明るくなる。うん、そっちのほうが似合って──いてっ……足踏まれた……。
ぎりぎりと踏みつけて来るスカイから足をなんとか脱出させつつ、アドバイスを終えるとスカイは──

「ん、フラワーの聞きたい事聞けてよかったよ。寮まで送ってくから車、出して?」
「……かしこまりました」
「うむ。」

寮へフラワーを送ると既に夕陽も傾く時間になっていた。
しかしスカイは車から降りる気配がなく──
「戻らないのか?」
「……それ聞く?」
「まあ……気になったから、かな?」
「なら……言わせないで、恥ずかしいから。」
寮に戻っていくフラワーに手を振りながらなんとも情けない探り合いをする。
どっちが先に言うか、どっちが先に言わせるか。学生の様な、そんな会話。
今日は折れてやるか、と意を決して口を開く
「なら止まってくか?そろそろ夕食だし、な」

「うん、泊まってくよ」
そう帰ってくる。
でもタダでやられる気にもなれなかったので──
「そういえば勘で俺を選んだって言ったけど……勘以外の言葉ならなんて言うんだ?」
少しほじくり返してみる。
返事は以外にも早くて──
「運命、かな」
以外にも短かった。
「そうか」「そうだよ」
なんて言葉を交わしたある日の車内。


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